<長野県上伊那郡飯島町本郷>
【幹周】 約4.0m 【樹高】 約7.0m 【樹齢】 約400年 
 飯島町本郷にある西岸寺は、臨済宗の古刹。飯島町のネーミングのもとにもなっている飯島氏との関わりの深い寺です。その山門前にシダレザクラの古木があります。那須野さん、河野清、桃沢亀が江戸時代・元文年間に、この木の下で和歌を詠んだということにちなむのだそうです。さんの色も香も盛りと聞きし花にまたこと葉の花の色も添ふらんに対し、清が吹く風に散らば惜しけん桜花はや来て見ませ咲きの盛りを、亀がもろともに見てぞ嬉しきこの寺の花のむしろに来よまどゐせんと返歌し、花見を楽しんだのだそうです。伊那谷の一般庶民の女性の教養の高さを物語るエピソードです。

【2012.11.13.撮影】