富山県氷見市粟原/4月第3土曜日

氷見市は富山県西部、石川県に接する海沿いの町。獅子舞の多い富山県でも特に数多くの伝承があり、110ヶ所を越えるといいます。まさに「獅子の里」です。それぞれ独自の形式をもっていますが、基本的に胴幕に何人かの人が入る「百足獅子」、シシトリは採り物によって激しく舞う天狗というスタイルが「氷見獅子」と呼ばれます。氷見から各地へ伝承していって、広まっていったようです。

粟原は氷見市でも市街地から山間部へ向かう、中部に位置します。旧十二町村の1ヶ所です。獅子頭は大振りの朱塗り。頭を持つ役は胴幕から少し離れています。天狗は古い鍬形のついた烏帽子(ヨボス)を被って登場。太刀を大きく振る姿が印象的でした。囃子のテンポがかなり速い印象でした。羽咋寄りなのか、能登系の雰囲気も感じます。しかし、元気よく「イヤサーイヤサー」という声が、静かな集落に響き渡っていました。

◆獅子殺し
2008年4月19日、氷見市粟原区内