石川県羽咋市兵庫/兵庫神社/9月敬老の日と前日?

石川県も能登の入り口・羽咋市は、能登半島の西部に位置し、宝達丘陵の碁石ケ岳を挟んで富山県氷見市に接しています。旧押水町や千里浜地区と接する兵庫町の秋祭りに獅子舞が舞われます。本祭り1日となっています。奉納される兵庫神社は、松永某が伊勢から勧請した神社で、兵庫町の氏神です。

獅子舞の形態は、一頭で獅子頭を持つ役とカヤに4人ほど入る百足獅子です。能登獅子の系統で、かつては小獅子2頭と大獅子が1頭出されたようですが、自分が訪ねたときは、街を廻るときは小獅子1、大獅子1、最後のお宮では3頭そろって舞っていました。獅子以外の役では鳥兜をかぶって、赤い鼻高面の天狗役、棒を振る役などがありました。
獅子頭には宝珠をいただいています。カヤ(胴幕)と頭は繋がっておらず、頭持ち役が手に持って舞います。こうした小振りの獅子頭は、能登獅子系の特徴のようです。

楽器は、笛(縦笛)と鉦。太鼓はなく、鉦が2人。大きさがちがうので、音程も異なるので、同時に打たれると独特なサウンドになります。また、これらを奏するのが、ピンクの着流しに花笠を被った女児たちでした。獅子舞が闊達な雰囲気である一方で、何とも艶やかな雰囲気を醸し出されます。

行道は、6角形の神輿とともに移動します。軽やかなステップで元気よく舞っていました。午前中の最後は公民館に入り、夜は10:00頃、お宮に入るのですが、先導する獅子舞の後を来る神輿が、「ヤートコセ」の木遣りと共に進むのですが、大獅子により阻まれ、押し合いながら、ようやく入るのです。夜は、境内では火が焚かれ、幻想的な雰囲気を作り上げます。そして拝殿前に出ると、手持ち花火の上がる中を舞います。

最後の大獅子も大変元気よく舞います。棒振る役と獅子の足のステップが大変軽やかで、よくそろい、タップダンスでも見るような華麗さを感じます。素朴ながらも大変いろいろな要素をもった獅子舞でした。

2008年9月14日、羽咋市兵庫町地区内