出雲崎おけさ 歌詞
○おけさ踊りと 磯打つ浪はノ (ハ ヨシタナ ヨシタナ)
  いつも心がソーレ いそいそと (ハ ヨシタナ ヨシタナ)
  ※唄ばやしは、ハヨシタネ ヨシタネ または ハヨシタ ヨシタ ヨシタナとも
                                          ※以下、唄ばやし同様
●オーヤオヤオヤ 
  海の出雲崎ちょいと来て見やれ 春は鰯で大漁の浜よ 夏は小鯛で舌鼓 秋は秋鯖嫁には内緒 
  冬は鱈の味噌汁ソーレ 雪見酒
※または
●オーヤオヤオヤ 
  海の出雲崎ちょいと来て見やれ 春は鰯で大漁の浜よ 夏は
小鯛 てぐりで小鯛の塩焼き 
  あまでのあんかけ アソーレ 鯛の刺身でひらめの煮付け)
  秋は秋鯖嫁には内緒 
  冬は鱈の味噌汁ソーレ 雪見酒

○仇し仇浪 寄せては返すノ 寄せて返してソーレ また寄せる

○泣いてくれるな 出船の時はノ 沖で艪櫂が ソーレ 手につかぬ

○厚司縄帯 腰には矢立ノ 伝馬櫂かく ソーレ 程のよさ

○おけさ見るとて 葦で目を突いたノ 葦は生葦 ソーレ 目の毒だ

○おけさ正直なら そばにも寝しょがノ おけさ猫の性で ソーレ じゃれたがる


●オーヤオヤオヤ
  海の出雲崎魚の本場 とれる魚は何やと聞けば 大鯛 女鯛 鮭にカマスに鮟鱇にひらめ
  まだもあります 八百八品  穴子の浜焼きゃ コイツァマタ うンまいな

○尼瀬胡瓜だよ 新田町や南瓜 間の仲町 小鯛手ぐりの ソーレ 船でもつ

○松をすかして 良寛堂が見ゆるノ 沖にゃ艪の音 ソーレ 唄の声

姑雷様(かんなりさま) 稲妻小姑 嫁がさつきで ソーレ 雨となる

○一人寝てさえ 小腹が立つにノ 烏猫めが ソーレ 鼻なめた

○小木の青葉に 赤坂つつじノ どれが姉やら ソーレ 妹やら

○乙茂照る照る 馬草は曇るノ 間の藤巻 ソーレ 雨が降る


●オーヤオヤオヤ
  ないないづくしで 申そうならば 良寛さまには 欲がない 家もなければ 金もない 
  妻子もなければ 色もない
  渡る世間にゃ ソーレ 鬼は ない


○わしが思たとて お前さんがどやらノ 磯の鮑の ソーレ 片想い

○三味は一締め 二の糸緩めノ 三にゃお主の ソーレ 心締め

○ちょいと良寛堂へ お詣りすればノ 家内和合の ソーレ 風が吹く

○今じゃ天下の 良寛様もノ 昔ゃ行脚のソーレ 草枕

○鐘が鳴るかや 橦木が鳴るかノ 鐘と橦木の ソーレ 間が鳴る


●オーヤオヤオヤ
  越後出雲崎良寛様は 破れ衣に鉄鉢持ちて 子ども集めて毎日日々
  手毬つくやらかくれんぼ 鬼にされてもその身は仏
  仏心にソーレ 鬼はない

○刺せや簪 入れれやかもじノ 男泣かせの ソーレ 投げ島田

○小木の城山 山鳩鳴いてノ ふごのわらびが ソーレ 背におもい

○小木の城山 朝日をうけてノ さても見事な ソーレ 男ぶり

○浅い川なら 膝までまくるノ 深くなるほど ソーレ 帯をとく


○浅い瀬にこそ さざ波たてどノ 深くなるほど ソーレ 波立たぬ

○そろたそろたよ 踊り子がそろたノ なかの五六人が ソーレ よくそろた


●オーヤオヤオヤ
  右と左に 米山弥彦 向かいに見えるは 佐渡ヶ島 あまた港の 数ある中で 
  殿が見そめた ソーレ 出雲崎

○嵐ばせでは 高帆をもつなノ 風に情けは ソーレ ないわいな

○吹けよ西風 上がれよぎばさノ 可愛い殿御は ソーレ 磯まわり

○来いと一声 来るなと三声ノ 来るな三声が ソーレ 気にかかる

○沖の大船 碇で止めるノ 止めて止まらぬ ソーレ 気が勇む

○させば気がいく ささねばいかぬノ 生木筏は ソーレ 竿次第


●オーヤオヤオヤ
  七尾の蚊帳をば八つにたたんで 質屋に入れた 質屋じゃ利子が食う 家に来ちゃ蚊が食う
  下から蚤が食うて あっちょてかよて 寝らんね

○殿さ帰りやれ 夜は更けましたノ 天の川原がソーレ 西東

○吹けよ西風 上がれよじばたノ 可愛い殿さはソーレ 磯まわり

○佐渡と出雲崎ゃ 棹さしゃ届くノ なぜに届かぬ ソーレ わが思い

○鮎は瀬にすむ 鳥は木にとまるノ 人は情けの ソーレ もとにすむ


●オーヤオヤオヤ
  鉢崎 柿崎 柏崎 下へ下りて出雲崎 新潟の隣の松ヶ崎 松前鰊に 佐渡わかめ
  五十嵐ゃ干子は 砂だらけ (アハットセ ハットセ)

○高い山から 沖見下ろせばノ 出船入船ソーレ 出雲崎

○おけさ踊るなら 板の間で踊れノ 板の響きで ソーレ 三味ゃいらぬ

○蝉は鳴いても 暮れ六つ限りノ 蛍可愛いや ソーレ 夜明けまで

○色は思案の 帆掛けの船だノ 風の吹きよで ソーレ 浮名立つ


●オーヤオヤオヤ
  沖の大船 波の上 恵比寿様なら 岩の上 大黒様米の上 チューチューねずみは梁の上
  猫のラブシーン 屋根の上 わたしと お前さんは 床の上 そろそろ 上がろか 腹の上

○逢えば吸いつく 手足でたぐるノ ほんにお前は ソーレ たこの性か

○姉がさしたら 妹もさしゃれノ 同じ蛇の目の ソーレ 唐傘を

○花の都に住んではいるがノ おけさ踊りが ソーレ 忘られぬ

○山で切る木は たくさんあれどノ 思い切る気は ソーレ 更にない


●オーヤオヤオヤ
  柏崎ゃ閻魔さんで 出雲崎ゃ良寛さん そのまた下の
  野積弘智法印人間陰干し あたり近所のじいさん ばあさん 青竹杖突き 握り飯かついで
  あれが仏さんだとソーレ 言うて詣る

○色で身を焼く 八百屋のお七 小粧の吉佐 
  京で島原 東海道は五十と三次 大阪新町 江戸で吉原 花魁書いたる 手拭いが流行るノ
  兄んにゃサ 買うてくりゃれ 村でないのはソーレ わし一人

○わたしゃ青梅 かり落とされてノ 紫蘇と馴染んで ソーレ 色ついた

○わたしゃ出雲崎 荒海育ちノ 荒い浪漕ぎゃ ソーレ 腕がなる

○おけさ流しに ふと目を覚ましノ 主の声をば ソーレ 聞きとめた


●オーヤオヤオヤ
  一ツ人目に立つなとおっしゃる 二ツ文をばやるなとおっしゃる
  三ツ見るよなよい男でも 四ツ嫁にはやらぬとおっしゃる
  五ツ出雲で結んだ縁は 六ツ無理矢理 添わねばならぬ
  七ツ情けの無い親さまは 八ツやごめで暮らせとおっしゃる
  九ツここらが思案の場所で
  十で殿御と ソーレ 寝たばかり

○誰に見しょとて あの朝顔がノ 露の命を ソーレ 持ちながら

○おらが若い時 大和田郷本七ツ石まで通うたノ 今の若い衆は ソーレ そりゃだめだ

○わしとお前は 添う気でおれどノ 親と出雲が ソーレ どうじゃやら

○わしの心と 蛇崩松はノ 他に気はない ソーレ 松ばかり  


●オーヤオヤオヤ
  あらし畑の さや豆が 一さや走れば みな走る
  わたしゃ お前さんに ついて走る 酒飲みなんぞは おいて走る

○西行法師は 山見ていさむノ わたしゃ主見て ソーレ 気がいさむ

○かかや床とれ 枕はいらぬノ 互い違いの ソーレ うで枕

○今宵一夜は どんすの枕ノ 明日は出船の ソーレ 浪枕

○雨はどんどと 降れども晴れるノ わしの心は ソーレ いつ晴れる

○色で身を売る 西瓜でさえもノ 中に苦労の ソーレ 種がある


●オーヤオヤオヤ
  瓢箪ばかりが浮き物か 岩見の鉄でも浮かせりゃ浮きます
  わしの心も三味や太鼓で 浮かせりゃ浮きます

○惚れたほの字は どう書く殿さノ 迷よたまの字に ソーレ へんが付く

○石地ゃ内藤でもつ 椎谷は家中だノ 長い出雲崎 ソーレ 船でもつ

○船も新し 船頭さんも若いノ 姉さ乗りたがる ソーレ 乗せたがる 

○竹と名がつきゃ 紫竹の竹 寒竹から竹 お手つきゃ大名竹ノ
  おらがとなりから 一軒二軒三軒目のとなりの しらみたけまで 
  かわい下女のお竹は ソーレ なお可愛い

○行こか柏崎 帰ろか新潟ノ ここが思案のソーレ 出雲崎(※または 寺泊)