加賀の名湯・山代温泉は、北陸随一の温泉地です。開湯は古く、1,300年前にさかのぼるといい、霊山・白山に向かう僧・行基が傷口を癒すカラスを見つけたことに由来するといいます。このカラスは三本足の「八咫烏」だそうです。

山代温泉は、総湯と呼ばれる共同浴場を中心にして発展した温泉場だそうです。湯治客はこの総湯に通ったり、逗留したりしたのだそうです。そして、この総湯を中心とした街並みを「湯の曲輪（ゆのがわ）」と呼ぶのだそうです。現在では、この湯の曲輪整備として新しい「総湯」と、明治時代の総湯を復元した「古総湯」が並んでいます。

「古総湯」は昔ながらの湯浴みのみの浴場。階上には休憩所、建物や九谷焼のタイル、ステンドグラスなど忠実に再現されているとのことです。

入場すると係員さんが、建物のことや入浴について説明をしてくださいます。浴室は脱衣所と一緒になっている型式。広々とした浴室に源泉口からは高温のお湯が流れ出ています。浴槽は四角形で、タイル張りが心地よいです。

山代というと歓楽街的なイメージがありましたが、来てみますとこの古総湯を中心として、風情ある温泉街が形づくられています。気持ちのいい温泉地で、また訪ねたい所です。