第2日目:山形県から秋田県、岩手県、青森県を経て、函館へ      
1994年8月8日(月)

8月8日(月)
旅も2日目。少し風邪気味ではありましたが、元気出してドライブ開始。ホテルを7:57a.m.に出ます。
山形から秋田へ出る
不慣れな土地に来ると大変…酒田市街地を抜けるのに手間がかかります。どうしても国道7号線に出られない…。苦労してやっと出ることができ、再び北上。
酒田を出てしばらく行くと、遊佐町になります。ここもまた、なつかしいところ。学生時代、同町蕨岡の大物忌神社の「延年」に来て以来でした。しばらく進んでいると、見覚えのある風景が目に入ってきます。ここらで朝食。朝早くからやってるドライブインで「野菜いため定食」(900円)を食べて、腹ごしらえ。
食後、かつて仙台のSさんに連れて行ってもらった、吹浦の「十六羅漢岩」が目に入り、ちょっと自動車を降りて立ち寄ってみます。

【象潟】
さて山形県に別れを告げ、いよいよ秋田県に入ります。まず象潟町。ここは「奥の細道」で、松尾芭蕉が訪ねたところとして知られています。その旧跡の1つ、「蚶満寺(かんまんじ)」に立ち寄ります。山門、きれいな庭園等、見所がありました。芭蕉は、
 
象潟や 雨に西施が ねぶの花
とよみ、「奥の細道」にも記されています。

さて、象潟町を出て、いろいろな町村を走り抜けていきます。途中、売店で「いぶりがっこ」、矢島町の地酒「天寿」、「稲庭うどん」を買いました。そんなことをして、金も下ろさねば…っと、キャッシュコーナーへも。
やがて本荘市
(※当時。現在は由利本荘市)へ入る。《本荘追分》の音源でも買えないか?などと市街地を走るが、レコード店とかよく分からず。そして大曲市へ。ここでもウロウロしてしまいます。

【角館】
やがて角館へ。ここは武家屋敷で知られ、「みちのくの小京都」と呼ばれる歴史の古い町です。まあ、今日は青森まで行かなければならないので、先を急ぐことにしました。ただ、ここには秋田県民謡《姉こもさ》に出てくる白岩の「雲厳寺」があります。
◆雲厳寺の御朱印◆

♪白岩のヤーエ 雲厳寺ほどの 寺もない 前は川ヤーエ 後ろは高い 愛宕山
  見下ろせばヤーエ 上方まさりの 瀬戸も焼く その瀬戸にヤーエ 色模様つけて はやらかす

民謡マニアは、こういう民謡関連の場所へは寄ってみます。
自由に拝観していいとのこと。山門や仁王像が有名なんだそうです。
 
本堂に入ると、夏だけに上半身裸身のご住職がおられた。
本場の秋田なまりで「#$%&'~(%」状態(笑)ここで御朱印をお願いしました。
ここは「どんぱん節の里」というキャッチフレーズが目に入ります。あとで分かったのですが、この仁王像をつくったのが円満造さん。あの《円満造甚句》〜《どんぱん節》の作者の仁王様だったのでした!時刻は1:50p.m.。先を急ぐ!?

【田沢湖周辺】
さて今度は角館から田沢湖町へ。走っていると「わらび座」が見えてきました。ここに立ち寄ってみます。
会館があり、ウロウロしてみます。すると温泉があるではありませんか!「温泉ゆぽぽ」といいます。これはせっかくなので500円で入浴する
(※当時。現在は600円)。茶褐色でちょっぴり塩味のする温泉でした。「わらび座」とはつながっていて、利用できるようです。ちなみに劇場では、毎日公演があるのだそうです。先を急ぐので、ここは2:42p.m.に出ます。

せっかくなので田沢湖へも行ってみることにします。ただ、実際に行ってみると、人があまりにも多くて…引き返してしまいました。
そして、どうしても行ってみたかった「乳頭温泉」へ向かいます。標識にしたがって田沢湖高原をかなり登っていきます。本当にあるのかな?という感じ。道は狭くなるし、未舗装になるし…。砂けむりをまきあげながら走る…とっても秘湯といった雰囲気になってきました。

そして「鶴の湯」に着いた!しかし…何と自動車の多いこと!
秘湯なのに秘湯という感じをさせない!?
テレビでもよく紹介される「鶴の湯」、夏休みだけに、さすがに人が多かった。しかし、あの「露天風呂」にはさすがに大満足だった。白濁した湯。足下の石が心地よく、プ〜ンとただよう硫黄臭。とてもご機嫌だ。

秋田から岩手、青森へ そして津軽海峡を渡る
大満足の「鶴の湯」を4:06p.m.に出ます。またまたお土産屋さんで、地酒「久保田城」と2つ目の「いぶりがっこ」を買います。店の人に、盛岡までどのくらいかかるか聞いてみると、1時間と少しくらいだという。これはブンブン飛ばさねば…。JR田沢湖線沿いの国道46号線を岩手へ向けて進んでいきます。

途中「生保内」という信号表示を発見!おおっ!
これは秋田県民謡《生保内節》のところではないか!
また、進んでいくと、峠道を越えていよいよ岩手県。すると「雫石」の文字を目にする。
おおっ!これは岩手県民謡《南部よしゃれ》のところではないか!
民謡関連の地名を見ながらテンション上がり続けたドライブ。そして、ようやく盛岡市内へ入ります。
盛岡は2回目。ゆっくりしたいところでしたが、やはり青森をめざすので、東北自動車道・盛岡I.C.へ、5:33p.m.に入りました。

【東北自動車道】
6:00p.m.近くなりますが、夕日がまぶしい。しかも西方には、岩手山のとてもきれいな姿が現れてきました。なだらかな稜線が夕日に映えて、結構感動しながら東北道を北上。少々疲れ気味で、岩手山S.A.でちょっと休み。さらに北上するが、なかなか青森は遠いな…。途中で東北道は八戸道との分岐がありますが、進むと再び秋田県になってしまった。ここらはいわゆる旧南部領だ。そして花輪P.A.にも寄ってみたることに。

ここでは、秋田名物「きりたんぽ」が目に入ります。また比内地鶏の焼き鳥があった。1パック600円。閉店間際で、おばさんが
「もう1パックつけるよ!」と言ってくれたが、さすがにこんなには食えないな…と断ると、それでも500円にしてくれました。いい人だ(笑)。

さてまた北上。それにしても青森県にはなかなか入りません。山また山の道を行きます。
ようやく「青森」の文字が目に見えたときは、もう暗い。終点、青森I.C.に着いたときは7:34p.m.。疲れた〜。

【青函連絡船】
さて青森港へ行くためにI.C.の方が、フェリー乗り場の位置まで親切に教えてくれました。7:49p.m.には到着。山形・酒田から457km。
フェリーの受付をすると、予定していたのより1便早いのにも乗れるというので、20:50p.m.の便に手続きして乗船。
さて疲れたし寝るか…と思ったが、案外揺れるし、眠れなかったな…。何だかんだで、0:30a.m.には函館港に着いてしまった。

【函館の夜】
こんな時間でどうしよう…。夜の函館の町を走り回って、ホテルを探してみました。あるところでは、同じようにチェックインしようとする人が目の前にいて、自分の番になったら「ただいま満室になりました」…だって。まあ、こんな時間ではしょうがないね。結局腹をくくって、旧跡「函館五稜郭」の駐車場が空いていたので、入り込んで車中泊。時刻は3:00a.m.を廻ってしまってました…。