<愛知県北設楽郡設楽町田峯>
高勝寺(田峯観音)/2月11日

田峯は、愛知県北設楽郡設楽町。中心地田口からもう少し南下し、更に山手に入ったところです。かつて田峯城築城にあたって、城鎮護のために十一面観世音菩薩を本尊とする高勝寺が建られたといいます。
ここは田楽だけでなく、翌日の田峯地狂言(歌舞伎)や、盆行事でも知られています。また、田峯の水は名水として知られていて、いつも人々ポリタンクに水を汲んでいる姿があります。

田楽の方は、かつては夜を徹して行ったようですが、今は短縮されていますが、「昼田楽」「夜田楽」「朝田楽」の3部構成です。

最初の「昼田楽」は朝行われます。その前に内陣で着座し、修祓式等を済ませ、観音堂向かって右側にある額堂へ移動し、行われます。

ここでは儀式的な舞が中心に行われます。

続いて「夜田楽」が夕方から、観音堂内陣で行われます。ここでは田遊びが中心です。

最後の「朝田楽」は夜に行われます。観音堂前の境内、翌日の歌舞伎の客席にあたる場所に、4ヶ所に焚火をし、それぞれの方向に向かって舞が演じられます。特に庭の芸として、面形の舞や田楽の舞が行われます。大体午後11:00頃に終わります。すべてが終わると境内の梵鐘が鳴らされます。

祭りの日だけの見学では分かりませんが、資料によると田楽のための「田楽衆」等の組織があり、当日までに細かい伝統的な準備や行事があるのだそうです。

鳳来寺(南設楽郡鳳来町)、黒沢(南設楽郡鳳来町)とともに、「三河三田楽」として知られています。


 
昼田楽 1  扇の舞
2  銚子の舞
3  膳の舞
4  万歳楽
5  仏の舞
6  神歌
7  小田楽のせいか作り
夜田楽 1  扇の舞
2  銚子の舞
3  膳の舞
4  日選び
5  堰(い)さらい
6  種選び
7  雇人(やといど)
8  田打ち
9  代掻き
10 代ならし
11 芽づら取り
12 大足
13 籾蒔き
14 おしづめよなどう
15 鳥追い
16 柴刈り(山ほめ)
17 代掻き
18 大足
19 雇人(早乙女)
20 田植え
朝田楽 1  庭固め(割松)
2  庭固め(明し松)
3  火防せ
4  ちらし棒
5  ろん舞
6  ふけらかし
7  あまた惣田楽
8  から輪惣田楽
9  殿面
10 女郎面
11 翁面
12 
13 獅子