<長野県上伊那郡辰野町北大出>
神明神社/
10月第3日曜日 午後

上伊那郡辰野町は、天竜川が伊那谷に入ってすぐの町で、ホタルでよく知られています。この北大出(きたおいで)の神明神社に、獅子と天狗のまつりがあります。

まず、神社の下で葉のついた青竹で作ったお舟が、笠鉾の先導で神社に入ります。

神社の脇の広場で3回まわり、半回転して止まると、お舟から天狗が登場します。天狗は、一番天狗、二番天狗、三番天狗とあらわれ、「ホー!ホー!」という声とともに、境内から、裏山から、裸足で駆けめぐります。また、突然抱きかかえられ、お舟に連れて行かれそうな子どももいました。

この裸足の天狗は、不思議と怪我をしないのだそうです。しかし、この天狗の駆け回る姿を見ていると、大人でも一瞬恐怖感を覚えるときがあります…。

やがて、天狗がお舟に入ると、獅子が登場し、噛みついてまわります。怖がる子どもを抱きかかえては、獅子のところへ連れて行き、頭をかませる所作をしてもらう人もありました。

なお、笛を吹くなど、楽を奏することはありませんが、締め太鼓を打ち鳴らして、天狗をあおっている?ような効果を醸し出していました。