<長野県北佐久郡軽井沢町峠町>
【幹周】 約5.7m 【樹高】 約11m 【樹齢】 約800年
 追分節に歌われている「碓氷峠の権現様は 主のためには守り神」といわれた場所が、群馬・長野の県境上にあります。かつて熊野権現と呼ばれ、中心が本宮、群馬側が熊野神社、長野側が熊野皇大神社と呼ばれています。この長野県側にある御神木がこのシナノキです。「しな」とは「結ぶ・しばる・くくる」という意味のアイヌ語だそうで、「信濃」=「科野」と結びつくそうです。主幹は失われていますが、四方八方に広がる枝は、神秘的な感じ。この場所はヤマトタケルノミコトが東夷征伐に向かうとき、この地で霧に阻まれ、ヤタガラスの先導で進むことができたといいます。また、相模灘に身を投げた、愛妻・オトタチバナヒメを偲んだのもこの地だと言います。

【2009.7.31.撮影】