富山県砺波市三谷/稲荷神社/11月3日

富山県の内陸部・砺波市は広々とした田園地帯。散居村の風景で知られ、庄川の扇状地として広がる砺波平野の中心地です。古い農家は大きな切妻の屋根が特徴的で、当地でよく見られる「カイニョ」という屋敷林に守られるようにして広がっているのが印象的。

その田園地帯にある安川の稲荷神社の秋祭に獅子舞が舞われてきました。
日中から町内を廻っていきます。すべて廻って、夜になっ稲荷神社に戻り、公民館前で舞われて終わりになります。 演目は神事舞的なものが多く、天狗が出たり、「獅子殺し」のような演目はもちません。

獅子は砺波系の百足獅子で、胴幕には竹のあてがって、大きく見せます。胴幕は青を基調として、牡丹の絵柄が印象的。舞手は赤を基調とした派手な上着にきらびやかな衣装で、丸に三の字の前掛けをしています。獅子以外にはシシトリという子どもの役が出て、獅子をあやします。

楽器は篠笛が数人と、鋲留め太鼓ではなく締太鼓が使われます。鉦は入りません。

11月の獅子奉納で、夜になると肌寒い砺波平野に舞われる三谷の獅子は、若者や子どもも多く、元気いっぱいの獅子舞です。

2006年11月3日、砺波市三谷町内