石川県羽咋郡志賀町梨谷小山/大穴持美代神社/9月第3日曜日

志賀町は能登のほぼ中ほどで、外浦にあたり日本海に面し、東部は眉丈山系が続いています。町内には集落ごとに数々の獅子舞が伝承されています。氷見系の大獅子と能登系の小獅子をもっている地区が多いようです。梨谷小山(なしたにこやま)は、志賀町でも山手側、志賀町役場から3kmほど入ったところです。その大穴持美代(おおなもちみしろ)神社の秋祭りに、子どもによる獅子舞が舞われています。

元来、梨谷小山の秋祭りは9月10日でしたが、現在は9月第3日曜日に移行されています。

獅子舞の系統は能登獅子で、青地に波と牡丹の花の鮮やかなデザインののカヤ(胴幕)に数名が入る百足獅子のタイプです。獅子は2組伝わっているといいます。獅子頭は中型で、宝珠をいただいた赤塗りです。頭はカヤとは繋がっていて、上下左右に激しく動かし、軽快に舞われます。また、当地域の特徴でもあるように、獅子に相対して天狗役が着きます。特に、トリカブトが赤い鶏のように見えて、何とも可愛らしいものです。

また、かつては神社での最後の舞として「獅子殺し」があったそうですが、昭和30年ころ廃止されたといいます。

2007年9月16日、羽咋郡志賀町梨谷小山地区内、各所