富山県砺波市頼成/林神社/11月3日 6:30〜深夜

富山県の内陸部・砺波市は広々とした田園地帯。散居村の風景で知られ、庄川の扇状地として広がる砺波平野の中心地です。古い農家は大きな切妻の屋根が特徴的で、当地でよく見られる「カイニョ」という屋敷林に守られるようにして広がっているのが印象的。
頼成(らんじょ)は、庄川の東の山手側に広がる地区です。地名からしても古いイメージですが、中世の名田に由来するとも言われている古い集落です。この頼成の林神社の秋祭りに獅子が舞われてきました。
頼成では上村と下村に分かれて、獅子が廻ります。この下村(しもむら)は女獅子、上村は男獅子といい、朝6:30に林神社で上村獅子、下村獅子双方が舞われると、それぞれの地区を廻ります。

頼成下村獅子は、いわゆる砺波獅子系で、「百足獅子」。胴幕を曲げた竹で支えるので、見た感じが大きく見えます。宝珠をデザインした特徴的な赤い胴幕が目を引きます。また熊のように黒い毛で覆われた頭は、額には角がなく、角の生えた上村の男獅子と区別されます。
獅子以外には「獅子とり」と呼ばれる少年が登場します。獅子に相対し、棒、薙刀、剣、鎌などを採って舞います。

演目は何種類かあり、「サンバサ」「ミヤマワリ」「ボウ」「ナギナタ」「カマ」「テッポウ」といった上村と共通するもの以外に、キリコといった下村独自のものもあるのだそうです。

早朝に林神社で舞ってから、町内を廻り、深夜12時過ぎに、公共施設「いかるぎ館」の前で舞って終わりになります。

2006年11月3日、砺波市頼成町内