坂木甚句 歌詞
○ハァー坂木よいとこ(ヨーヨー)  御天領育ち(サッサーイ)
    
 昔ゃお品で 長羽織 (キタサッサ ヨイサッサ)
                                        ※以下、掛け声同様
○ハァー坂木よいとこ いつ来てみて  三味線や太鼓の 音ばかり

○ハァ
浅い川なら 膝までまくる  深くなるほど 股を出す

○ハァーあなた百まで わしゃ九十九まで  ともに白髪の 生えるまで

○ハァー惚れて通えば 千里も一里  会わずに帰れば また千里
 
○ハァーお嬶とってくれよ 朝草刈りに  一駄ン刈る草 二駄ン刈る
 
○ハァーこの家屋形は 目出度い屋形  鶴と亀とが 舞い遊ぶ
 
○ハァーさあさ皆さま お歌いなされ  唄で御器量が 下がりゃせぬ
 
○ハァーこの家座敷で 歌わぬ人は  男よいのか 気取るのか
 
○ハァー一夜一夜に 枕が変わる  枕変わらぬ 床欲しや
 
○ハァー昨夜したせいか 頭が痛い  二度とやるまい 箱枕

○ハァー無銭客(おけら)返せば また来るおけら  今年ゃおけらの 大当り
 
○ハァー烏鳴け鳴け あの町の屋根で  嫁に行かずに 婿にしず

○ハァー坂木照る照る 追分曇る 花のお江戸は 雨が降る

○ハァーわたしの心と 横吹山は  外に木(気)はない 松(待つ)ばかり

○ハァー送りましょうか 送らせましょか  せめて四ツ屋の 清水まで

○ハァー坂木出抜けて 四ツ屋の清水  飲んで別れた こともある

○ハァー千曲川さえ 竿さしゃ届く  なぜに届かぬ 我が思い

○ハァー坂木坂木と 来てみれば 西も東も 山ばかり

○ハァー坂木よいとこ 昔は宿場  加賀のお槍の 通り道

○ハァー坂木よいとこ 汽車さえ停まる  若い衆泊まるも 無理はない
 
○ハァーここは御天領 宿場の町よ  加賀のお槍の 通り道
 
○ハァー葛尾山見りゃ 恋してならぬ  ことにあの娘が いるじゃもの

○ハァー坂木遊郭 なれどやでも あの娘ひとりは 残したい
 
○ハァー北に葛尾 西には千曲 中に栄ゆる 坂木里
 
○ハァー北に聳ゆる 葛尾山は  昔村上 お城跡

○ハァー昔御天領で 栄えた宿は  今も甚句で 賑わしや

○ハァー昔御天領 坂木の里は  肩で風切る 長羽織

○ハァー山じゃ葛尾 川では千曲  里の坂木は 蚕処
 
○ハァー坂木よいとこ お蚕処 娘やりたい 桑摘みに

○ハァー遊郭の 梯子段をば ストトントンと  登る心地で 暮らしたい

○ハァーあの声で とかげ食うかや 山時鳥  人は見かけに よらぬもの

○ハァーひやかしが 雨に降られて 梯子に座り  煙草つけろと ぬかしゃがる