(チョイサーヨーイヤサ)
○ハイヤ可愛いや 今朝出た船はエー (チョイサーヨーイヤサ)
どこの港にサーマ 入るやらエー ※以下、唄ばやし同様
○来るか来るかと 坂口見ればエー 利生寺(りしょうじ)松風サーマ 音ばかりエー
○昔なつかし オランダ船はエー 平戸城下(肥前平戸)のサーマ 宝船エー
○田助捲き出しゃ 呼子で止めるエー 呼子捲き出しゃサーマ 関泊まりエー
○平戸田助は またない里よエー 三味の鳴る音サーマ 唄の声エー
○親子乗りかよ 金ない船かエー 花の田助をサーマ 見て通るエー
○田助角屋(すみや)に 残した文字はエー 名も高杉のサーマ 筆の跡エー
○西郷大隈 御国の大事エー 語り合い島サーマ この田助エー
○田助女郎衆は よい女郎衆エー 千里沖乗るサーマ 船止めるエー
○太鼓打ちより 三味弾きよりもエー 中のお酌がサーマ わしゃ可愛いエー
○三味は松島 太鼓は田助エー 唄は呼子のサーマ 殿ノ浦エー
○白帆降ろした あのほりあげはエー 芸州因幡屋サーマ 宝船エー
○沖の途中に お茶屋を建ててエー 上り下りのサーマ 船を待つエー
○沖の波見りゃ 山より高いエー なぜに殿御をサーマ 帰さりょかエー
○あいや長の字は 長いと読むがエー なぜに吉の字サーマ きちと読むエー
○思い出すなと 言て別れたにエー 思い出すよなサーマ ことばかりエー
○振られて泣く声 聞かせたならばエー よもや見捨てはサーマ なさるまいエー
○港の習いか お船の作法かエー 姉が妹のサーマ 酌をするエー
○田助捲きかや 大島捲きかエー または呼子のサーマ 遅捲きかエー
【長ばやし】
●田助思いの船ならば 禿島沖から帆を下げて 伝馬下ろして漕ぎ込んで 四つ股碇を投げ込んで
四軒屋の艫着け偉いもんじゃな チョイサーヨーイヤサ
●段々畑のさや豆は サー一さや走れば皆走る 私ゃあんたについて走る チョイサーヨーイヤサ
●一丁曲りの半曲り アラ曲った角から三軒目 アラ表の看板一銭屋 サー朝から晩まで結うたり剃ったり
事わけ言ったり酒取ったり アラその酒呑んだりそれ下げたり チョイサーヨーイヤサ
●田助の前(沖)には瀬が四つ アー思い切る瀬と切らぬ瀬と アラまた来て会う瀬と会わぬ瀬と チョイサーヨーイヤサ
●太鼓打ちより 三味弾きよりも 中のお酌が わしゃ可愛い チョイサーヨーイヤサ
●田助女郎衆は よい女郎衆 千里沖乗る 船止める チョイサーヨーイヤサ
●御国(みくに)のためと西東 尽くす誠をいつまでも 末の世までの語り草 チョイサーヨーイヤサ
●薩摩隼人の血を受けて 御国を思う一念は 散って維新の花と咲く チョイサーヨーイヤサ
●川端に九把ある 稲が二把残る 七把流れて ヨヤサカサッサ チョイサーヨーイヤサ
●川端石だい 起こせば蟹(がね)だい 蟹の生焼きゃ 食傷の元だい 挟まん蟹なら 色なし蟹だい
挟むはいやだい チョイサーヨーイヤサ
●唐木綿(とうもめん)唐更紗(とうざらさ) オランダ眼鏡に貼り付けて 長畑の長なすび 親の前でもせんぼんぼん
チョイサーヨーイヤサ
●思い出しゃせんかいな 泣きゃせんかいな 時々思い出して やるせがないわいな
やるせ紛らかしゃ 待たすもないわいな チョイサーヨーイヤサ
●さァ負ぶっても抱いても お前さんの子じゃもの 可愛がれ 可愛がれ チョイサーヨーイヤサ
●山中通れば鶯が 梅の小枝に昼寝して 花の散るのを夢に見た チョイサーヨーイヤサ
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