牛深ハイヤ節 歌詞
※唄ばやし <ハ ヨイサヨイサ> <ハ ヨイサヨイサ> <ハ ヨイサヨイサ> <ハ ヨイサヨイサ>
        <サーサヨイヨイ> <サーサヨイヨイ>


○ハイヤエーハイヤ ハイヤで今朝出した船はエー どこの港に サーマ 入れたやらエー

○ハイヤエー来た(北)かと 思えばまだ南風(はえ)の風ヨー 風さえ恋路の サーマ 邪魔をするエー

○ハイヤエーハイヤ ハンヤで半年ゃ暮らすエー 後の半年ゃ サーマ 寝て暮らすエー

○ハイヤエーとっちゃ投げ とっちゃ投げ三十四五投げたエー 投げた枕にゃ サーマ 罪(とが)はないエー

○ハイヤエー忘れていたのに また顔見せてヨー 思い出させて サーマ 泣かす気かエー

○ハイヤエー踊りゃ すんできた まだ夜は明けぬヨー 明けりゃお寺の サーマ 鐘が鳴るエー

○ハイヤエー大島(うしま)片島 片潮かけてヨー なぜに法ヶ島が サーマ ほげたやらエー

○ハイヤエー船は 出ていく帆掛けて走るエー 茶屋の娘が サーマ 出て招くエー

○ハイヤエー沖の 瀬の瀬にドンと打つ波はエー 可愛い船頭さんの(あれは船頭さんの) サーマ 度胸さだめヨー

○ハイヤエーたんと 売れても売れない日でもエー 同じ調子の サーマ 風車エー

○ハイヤエー瀬戸や 松島着けずにすぐにヨー 早く牛深に サーマ 入れてくれヨー

○ハイヤエー鯛に 鰹に 鰺 鯖 鰯エー 鰤に万匹(まんびき) サーマ 鱶(ふか)の山エー

○ハイヤエーまつよ まつよで黒島の松エー 上り下りの サーマ 手掛け松エー

○ハイヤエー仇な 情けについ惹かされて  一夜泊まりが サーマ 浮きものかエー

○ハイヤエー田舎なれども 牛深町はエー 三味や太鼓で サーマ 船遊びエー


〇ハイヤエーハイヤいやそれ 枕はいらぬエー 互い違いの サーマ お手枕エー

〇ハイヤエーハイヤ可愛いや いつ来てみてもエー 襷投げやる サーマ 暇もないエー

〇ハイヤエー旨かお酒を 金毘羅様にエー 一つぁ身のため サーマ わしがためエー

〇ハイヤエー杼(ひ)が行くような 入船出船エー 誰が織るやら サーマ 恋模様エー

〇ハイヤエー黒島沖で 夜はほのぼのとエー 話す間もなや サーマ 逢いながらエー

〇ハイヤエー風の音さえ つい気にかかるエー いとしあなたの サーマ 身の上はエー

〇ハイヤエー底も知れない 千尋の海にエー 仇な錨が サーマ 降ろさりょかエー

〇ハイヤエーあいや長の字 ながいと読むがエー なぜに吉の字 サーマ よしと読むエー

〇ハイヤエー五島に行くなら 私にゃお前エー 五島で買いなされ サーマ 五島女郎をエー

○ハイヤエーハイヤ ハンヤはどこでもやるがエー 牛深ハイヤが サーマ 元ハイヤエー


【長ばやし】 
●エーサ 牛深三度行きゃ三度裸 鍋釜売っても酒盛りゃしてこい 戻りにゃ本土瀬戸徒歩(かち)わたり

●エーサ 黒島沖からやって来た 新造か白帆か白鷺か よくよく見たればわが夫(つま)さまだい

●エーサ どっから来たかい薩摩から 碇も持たずによう来た様だい

●エーサ 権現山から後ろ飛びゃするとも お前さんに暇状(ひまじょう)はやいもせんが取いもせん

●エーサ おーさやったとん届いたかい 届いて煮て吸って舌焼いたサイサイ

●エーサ 段々畑のさや豆は ひとさや走ればみな走る 私ゃお前さんについて走る

●エーサ 魚貫(おにき)万匹 茂串鯖(もぐしさば) 宮崎鰹ん骨横ぐわえ 加世浦(かせんな)きんなご逆すごき 
       天附(あまづけ)渡れば室鯵(むん)の魚(いお) 三匹(ごん)なめたらどっとした


●エーサ そこ行くねーちゃん汚れが伊達かい 汚れちゃおってもかんざしゃ銀だよ 
       銀のかんざし買うたか貰うたか 貰ちゃおっても買うたと言う

●エーサ お前さんばかりが浮きものか 私もこの頃 浮いた浮いた浮いた

●エーサ 瓢箪ばかりが浮きものか 私もこの頃 浮いてきた 浮いた浮いた浮いた浮いた

●エーサ うちの原蛙(はいどんく)じゃ 浮き上がっちゃ飛び上がる 蛙(あつく)がヤネ食うて しゃじばった


●エーサ 牛深よいとこ一度はお出で 人情豊かな港町

●エーサ 西も東も南もやめて 私思えば 北(来た)がよい

●エーサ そろばん枕で考えた 一桁違えば 大きな損だよ

●エーサ 南風(はえ)の風ゃそうめん 北東風(きたごち)ゃだしで 沖南風(おきばえ)いれこで 味ゃよかろ 
       も一ついれこで 味ゃよかろ


●エーサ 川端石だい起こせば蟹(がね)だい 蟹の生焼きゃ食傷のもとだい 食傷蟹なら色なし蟹だい

●エーサ おまやどこから来た(どっからからない) 薩摩から 錨も持たずに よう来たものだ 

<ハ押せ ハ押せ ハ押せ押せ押せ押せ 押さねばのぼらぬ 牛深瀬戸じゃ>