<富山県魚津市三ケ杉ノ尾>
【幹周】 約5〜8m 30m 【樹高】 約15〜30m 【樹齢】 約500年以上 

 平成元年、富山県魚津市三ケの片貝南又発電所工事の林道建設のときに、杉の巨木が発見されました。それも岩を抱え込むような太い根、うねるような枝振りの様子がもの凄く、異様なほどの迫力です。場所は
洞杉観察道の案内図
魚津市街地から15km程、東南に入った深い山の中。北アルプス連峰の険しい山々に囲まれた場所で、勝山(2,414m)や猫又山(2,387m)を水源とする片貝川上流です。この片貝川は、露岩・転石の多い傾斜地であり、その標高500〜700m付近の南又谷一帯生えている「タテヤマスギ」の古木が「洞杉(どうすぎ)」呼ばれてきました。このネーミングは、幹に空洞ができることから「洞杉」と呼ばれるのだそうです。

 日本で最大の幹周の杉とされているのは、新潟県三川村の「将軍杉」の19.3m。第2位は鹿児島県屋久島の「縄文杉」の16.1m。この片貝川の洞杉の中でも最大のものは4本の株立ちの合計で30.18mだそうです。その他は、5〜8mのものが何本かあるようです。

 案内標識に沿って、洞杉群の方向へ進んでいくと、途中で駐車場があり、自動車はここまでしか行かれません。かつては南又谷川に架かる「新土倉橋」や「南又発電所」あたりまで行かれましたが、現在は自家用車の乗り入れ禁止。この自然を守るにはやむを得ないことでしょうか。

 この駐車場から約2.5kmを徒歩で行かなければなりません。道は舗装道路で、川沿いの気持ちのいい風景が続きます。約40〜50分ほど行くと、観察用に整備された歩道沿いに、洞杉群に会うことができます。
蛇石橋付近の洞杉 駐車場から1.3kmの位置。蛇石神社(龍石祠)付近にある杉
岩屋前の洞杉 南又谷川にかかる新土倉橋を渡り、ダムの見える手前付近の杉
市道南の洞杉 観察道に入る市道横の場所にある杉
最大の洞杉 観察道の中にある最大の洞杉
洞杉群 観察道のコース内にある杉の数々
南又発電所付近の洞杉 新土倉橋から更に奥にある北陸電力片貝南又発電所付近にある杉