<福井県今立郡池田町水海>
鵜甘神社/2月15日

福井県のまつりにはじめて行ったのが、この水海の田楽能舞。これは、大変古風な田楽と華やかな能舞が奏演されます。

伝説によると、約700年前の鎌倉時代、時の執権・北条時頼が全国を回っていたところ、水海に着いたときは冬であったそうで、水海で滞在することになり、村人が時頼のために田楽を舞ったという。これに報いるために、時頼は村人に能を教えたのだそうです。

また、ここには「烏とび」という修験の修法を思い起こされる演目がありますし、あまじゃんごこなど面白いものもあります。

不思議に思ったのは、田楽能舞が演じられるのが、鵜甘神社拝殿内なのですが、正面向かって右側から登場し、正面が拝殿の左側であったことです。「どうしてカメラマンたちは、正面じゃなくて左側に集まってるのかな?」と思ったときは遅かった…。

雪の多い福井へは、わたくし運転免許を取って初めての高速道路運転でした。いまでも恐ろしい…?思い出の場所です。

演目 舞について
烏とび 1人の舞。黒い衣装で、黒い頬被りをし、中啓を持つ。
祝詞(のっと) 1人の舞。翁面に中啓とチリ(幣)を持つ。
あまじゃんごこ 3人の舞。面はないがシャグマに覆われ、びんざさらを鳴らす。
阿満(あま) 1人の舞。黒っぽい面に中啓とチリを持つ。後半はチリから鈴に持ち替える。
式三番(しきさんば) 翁、千歳、三番叟の3人の舞。
高砂(たかさご) 有名な《高砂》。水海では後半の友成が住吉へ船を乗り出す場面から。
田村 坂上田村麻呂の悪魔征伐の後半部分。
呉服(くれは) 呉織、漢織2人の織女の話であるが、水海では後半の祝賀の舞の部分。
羅生門(らしょうもん) 渡辺綱と羅生門の鬼との大奮闘の場面から。