岐阜県郡上市大和町徳永

岐阜県でも奥美濃、長良川の上流、郡上市大和町にある平野醸造さまの酒。創業者・平野吉兵衛と妻じゅうは、人のために世話をし、面倒見のよい人物であったそうです。ホームページによると、この精神を酒造りに生かし、後生に継承してもらいたいと、母を偲んで願いを込めて、二代目が酒に「母情」と名付けたのだそうです。


現在の郡上市大和町である郡上郡山田庄を東氏が収めました。9代目常縁が連歌師・宗祗に古今伝授をしたことでよく知られ、「古今伝授」の祖といわれています。大和町には東氏に関する史跡が残されており、古今伝授の里と呼ばれています。その古今伝授の里の水を引水し、酒造に使っています。


郡上おどりに来て、お宿で地酒をお願いすると、この「母情」が出されます。「やっちく」など、郡上おどりに関連するお酒があります。


2015年に初めて蔵元に行って、お酒を買おうと立ち寄りました。すると大女将さんが出てこられて、いろいろお話することができました。お酒の話や創業者の面倒見の良さのお話など、どのお話も楽しかったです。そして帰るときには、蔵の中にある古今伝授の里の水を汲んでいけばいい!と、わざわざ蔵元のロゴの入ったペットボトルを下さり、そこに水を汲ませてもらいました。本当に面倒見のいい蔵元さまです。


本醸造「やっちく 特別本醸造「一豊の妻」  上撰「母情」