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◆宮津市パンフレット◆ |
京都府の北・日本海沿岸の港町・宮津の町で歌われてきた唄。
宮津というと、日本三景の一つ・天橋立で知られたところです。また日本三文殊・知恩寺の文殊堂など名所がたくさんの町です。
この宮津の町で「♪〜丹後の宮津でピンと出した」で知られる《宮津節》が知られています。これは花柳界で歌われてきた御座敷唄ですが、他に《松坂踊り》《アイヤエ踊り》の3曲を総称して《宮津踊り》として歌われるようになりました。
もともと別の曲ではあったのですが、昭和30年頃に、大阪・専売局が作った《煙草音頭》発表の時に、参加した宮津芸妓・酒井とし子師が、これらの3曲をまとめて発表したといいます。地元では《宮津踊り》とか《宮津盆踊り》などとして歌われています。
《宮津節》
大変よく知られている唄で、独立して歌われることが多いです。もとは「本調子甚句」と言われ、全国各地に残る御座敷唄です。「♪〜丹後の縮緬 加賀の絹…」の部分が本来の「本調子甚句」で、熊本の《熊本甚句(おてもやん)》、愛知の《名古屋甚句》、山形の《酒田甚句》と同系統で、原曲は《そうじゃおまへんか節》だそうです。
それに甚句風の唄が付随して、今日のようなスタイルが出来たようです。
《松坂踊り》
これは古い《伊勢踊り》であるといい、三重・松坂で歌われはじめた踊り唄であるといいます。これが日本海沿岸を始め、日本中に流行し、盆踊り唄や座敷唄として広まっていったものだそうです。新潟の《新津松坂》も同系であるようです(ただ、新潟・新発田の祝い唄「松坂」とは別系統)。
宮津では御座敷唄となりましたが、珍しく伴奏には胡弓が使われます。ゆったりとした曲です。
《アイヤエ踊り》
これは九州・熊本で歌い始められたという《牛深ハイヤ節》が元といわれています。港町の花柳界でよく歌われ、テンポの速い伴奏に乗って賑やかに歌われます。「♪〜ハイヤーエー」で歌われるものが、宮津では「♪〜アイヤーエー」で歌い出されます。