<新潟県糸魚川市根知山寺> 8月31日〜9月1日 |
演目 | 舞について |
悪魔払い | 大人1人の舞。獅子舞である。 |
さんばの舞 | 大人1人の舞。いわゆる「三番叟」である。 |
とびらの舞 | 大人1人の舞。幣で舞ってから、後半はとびらを取るしぐさ、すなわち天の岩戸開きである。 |
てんとの舞 | 稚児1人の舞。天冠を被り、扇を持って舞う。本祭の「花の舞」と似た、稚児舞楽のようである。 |
狩護 | 青年2人の舞。弓を持って舞う。 |
魔法切り | 青年2人の舞。最初幣を持ち、後半刀を持って舞う。 |
えまき | 大人1人の舞。三方を持ち、紙片を蒔く。2番あとの鯛釣りの餌を蒔くから「えまき」というようである。 |
盆の舞 | 大人1人の舞。両手に盆を持ち、アクロバティックな動きを見せる人気の舞。 |
鯛釣り舞 | 大人1人の舞。いわゆるエビスの舞で、釣り竿と扇を持って舞い、最後には鯛を釣り上げる。 |
<本祭>
9月1日の朝10:00から日吉神社で神事があります。直会などを済ませて約2時間後、宮司と参拝者は下の観音堂に移ります。一方、山寺地区入口にある金蔵院には行道の準備が始まります。また、庫裏では化粧や飾り付けが行われます。こうして本祭は、金蔵院から日吉神社までの行道があります。行道は、午後1:00頃、金蔵院参道で《くるい》からスタート。一舞の後、金棒引き(錫杖のこと)、法螺貝、露払い、獅子、鳥面、幟、稚児、楽人、笛、太鼓、狂拍子、踊大将、踊児、飾稚児、世話役と続きます。
途中の観音堂では、日吉神社から下ってきた宮司により、神事があり、観音堂内にある2基の御輿に神様を乗せて、《おいで》の楽で、再び行道がスタートします。ここらは、いわゆる「神仏混淆」の時代の様子が大変よく分かります。
やがて日吉神社前まで行道が続きます。神社の鳥居に来ると、再び《くるい》が舞われ、行道は終了。御輿は石段を登って境内へ。楽人や踊り手は楽屋へと入ります。その後、境内の行道は、けんか神輿のようなにぎやかさになるのです。これは天津神社などと同じです。
そして、いよいよ《おててこ舞》の始まりです。演目は下の通りですが、《おててこ舞》は風流の小歌踊り、《花の舞》《鉾の舞》は稚児舞楽、その他は神楽のようです。多種多様な芸能が集まり、演じられるところから「延年」と学者が呼んだものでしょう。ですが、日本の芸能のあり方をよく示したものだと思います。
演目 | 舞について |
くるいの舞 | 子供2人の舞。金蔵院参道、日吉神社鳥居下と舞台の3回舞われる。太鼓を打ちながら舞う。 |
おててこ舞 | 踊大将(青年4人)と子供4人の8人の舞。《露の踊》《若衆踊》《扇車》《四節踊》《三国踊》《百六》がある。 |
鏡の舞 | 子供2人の舞。4〜5歳の子供で、手には鏡を持つ。終わると「稚児祝い」として“ご褒美”が投げ込まれる。 |
花の舞 | 稚児2人の舞。盆を持ち、切紙を蒔く。 |
弓の舞 | 少年2人の舞。弓矢を持って舞う。 |
鉾の舞 | 稚児4人の舞。鉾を持って舞う。 |
種蒔き | 青年2人の舞。とっつぁとかかさによる農作業の所作の舞。 |
しめの舞 | 大人 1人の舞。手に小さな注連縄(シメ)を持って舞う。素戔嗚乎尊(すさのおのみこと)であるという。 |
万才の舞 | 壮年2人の舞。太夫と才蔵によるもので、いわゆる神楽芸の一つだろう。 |
獅子舞 | 大人2人。獅子1人、才蔵1人のからみによるものである。 |
地元・根知山寺にお住まいの としおさんのページ には、地元ならではの写真があります。 |