<長野県飯田市大町>
遠山天満宮/12月23日

旧南信濃村の霜月祭では、木沢タイプと和田タイプではおもむきが違います。和田タイプのものも見ておきたいなあと思い、出かけたのがこの大町。天龍村平岡から、遠山川に沿って遠山へ入り、右手の橋を渡ると、斜面に広がる集落。お茶畑も目に入ります。神社は集落のやや上の方にある天満宮。近くには「天満そば道場」の看板も見えます。

和田タイプのものは、面が和田の諏訪神社、八重河内・尾野島の正八幡社、そして大町の天満宮の3ヶ所の霜月祭で、使用されているのだそうです。また、おはやしは笛がなく、太鼓だけであるのも特徴です。

12月23日は朝から準備が始まり、午前11:30位に神社裏手に「浜水」を汲みに行きます。まつりは、午後1:00頃から。やはり徹夜ではなく、わたくしが訪ねた1994年は、終わったのが午後9:10。早めに終わるようです。

舞は、太鼓のみのせいでしょうか、割合激しいステップが多いような印象でした。ですが足さばきが面白く、大変丁寧に足を運ばなくてはならなそうでした。ですから激しさの中にも優雅さがただよう素敵な舞です。

なお面の数も多く、遠山谷では最多の41面。また、湯切りをするのは面の最初に出てくる「水王」。この面が出てきたときは、何だか感激でした。あとは、六方という独特な歩き方をしながら、沢山の面をつけた「神様」がかまどの回りをまわります。終わりのほうでは、しょんべんばあさと神太夫のかまけわざ、そして最後は祝福芸の「猿」の舞。観客が「ヨイショ、ヨイショ」と声をかけ、七五三を基本とする動きで舞が進むのだそうです。

なお、2度目に訪ねたのが2001年。この年は、遠山天満宮様の面を奉納されるということで、「御戸入(おとのいり)」という特別な行事を見ることが出来ました。


◎次 第
1  湯の式
2  ふみならしの舞
3  湯開き
4  一の湯
5  下堂祓い
6  二の湯
7  鎮めの湯
8  八乙女(やおとめ)
9  おもて
 ・水の王
 ・火の王
 ・八幡大神
 ・諏訪大明神
 ・天満宮
 ・愛宕神社
 ・三條権現
 ・三條権現
 ・城大権現
 ・遠山様
 ・遠山若党
 ・子育之命
 ・琴平神社
 ・水天宮
 ・大宮姫命
 ・関明神
 ・関御神
 ・彌陀八幡
 ・保食大神
 ・岩長姫命
 ・若宮
 ・半僧坊
 ・大神天皇
 ・秋葉神社
 ・大山住之命(山の神)
 伊豆権現
 ・伊豆権現
 ・湯の権現
 ・ウシワカジョウノカミ
 ・関明神
 ・遠山若党
 ・天伯
 ・きつね
 ・しょんべんばあさ
 ・神太夫
 ・
10 神送り 
11 かす舞
12 ひいな降ろし
13 金剣の舞
14 釜返し
           ※祭礼時のメモ(1994)、「おもて」については、南信濃村教育委員会「神社と面」 を参照。