富山県黒部市〜富山市婦中町〜射水市加茂〜中新川郡立山町>

越中富山には特色のある「稚児舞」が残されています。

日本の伝統音楽の中でも歴史の長い「雅楽」というジャンルの中で、笙(しょう)、篳篥(ひちりき)、龍笛(りゅうてき)などといった管楽器、鞨鼓(かっこ)、太鼓、鉦鼓(しょうこ)といった打楽器などが奏する音楽<雅楽>に合わせて、舞われる<舞楽>という芸能がありますが、大変美しく、きらびやかで、その舞も非常に優雅なものです。

そうした「舞楽」は、宮廷や上方を中心とした大きな社寺や伝えられてきました。中でも大阪四天王寺のものは、特によく知られています。その「四天王寺舞楽」を地方の人々が習い伝えたとされる舞楽が、現在も民俗芸能として伝承されています。

越中には、特に可憐な稚児による舞楽の舞が伝承されています。それは越後頸城の舞楽と共通する部分があり、音楽的にも似た感じがあります。また、越後頸城のものは、大人の舞もありますが、越中のものはすべて子どもの舞となっています。

隣の新潟にも稚児による舞楽が残されており、その唱歌も似たようなものを唱えます。何らかの関係はあるのでしょうか。

伝承地 機会 場所 月日
黒部市明日(あけび) 祭礼 法福寺 4月第3日曜日
富山市婦中町中名(なかのみょう) 例祭 中名 熊野神社 8月25日
射水市加茂 秋祭 下村 加茂神社 9月4日
中新川郡立山町岩峅寺(いわくらじ) 秋祭 雄山神社 11月3日